バイト先 (本屋) にほぼ毎日やってきては立ち読みというかただひたすら椅子に座っているだけの気持ちの悪い人がいる。30〜40才ぐらいの女。今日仕事で売り場をうろついていたら、ヘッドホンをしゃかしゃか鳴らしながらパラパラ? みたいなのを踊っていたので (かなりご機嫌) おぞましさの余り両足の裏から背中にかけて虫酸が走った。いつもはあまり立ち読みしてはおらず、椅子で寝ているか携帯で電話をしている。電話はどこに繋がっているんだろう、とたまに気になるが、通話料を想像すると気が遠くなる。いやそれよりも、もしどこにも繋がっていなかったら… 無音の受話器に向かってぼそぼそと語りかけているだけだったら… 自分の妄想なのだが当たっていそうで、気色悪くて鳥肌が立つ。

 もう一人、これも毎日のようにやってくる気持ちの悪い人がいる。20〜30ぐらいのロンゲ男。こちらは、ティーンズ文庫 (中学生かオタクが好きそうな小説) の棚の前に居座りひたすら立ち読みをしている。大体俺がシフトインするのと同じ時刻 (夜九時) から、一時の閉店まで居るのでもうその辺の本はほとんど読まれているだろう。特にその棚に用事が無い時は大して邪魔にはならないが、その辺の本はすべてそいつの手垢だか汗だかアブラだかでべたべたしているので触りたくない。買う客もいい迷惑だろう。あと、仕事があってそこに行っても (気持ちが悪いので近寄るのも嫌なのだが仕事なのだから仕方が無い。しかし近くに行くと、なるべく呼吸をしないようになっている事に少し前に酸欠になりかけて気づいた) まるで場所を譲ろうとしないのでその時は殺したくなる。お前らそんなに暇なら俺の代わりにこの店でバイトしろ。早く辞めたい。