最近久しぶりに活字欲が亢進してきているので、うわ俺学生みたい! ちょうあたまよさそう! という感じがしてとても良い。は、テスト? 何それおいしい?

 江國香織の 「とるにたらないもの」 「つめたいよるに」 「すいかの匂い」。とるにたらないものの紹介で帯だかポップだかに書かれていた、「一番好きな化粧品は化粧落とし」 てな切抜きに一目惚れし、それを読んだ後に他二つを読んだ。とるにたらないものとつめたいよるにはまあまあ、すいかはいまいち。どれも短編集なのでさらっと読めた。いかにも女性らしいきらきらした文章だと思う。あと、さっさと通り過ぎて行く感じが良い。全然関係ないけど、すいかはスイカって書いたほうがうまそうだよね。俺だけか? いやでも表記って大事だと思う。飲食店で 「かれーらいす」 とか書かれてたら絶対食わない。「ライスカレー」 は昭和の味がしそうだ。具体的には、醤油とか味噌の味がしそうだ。うわあ発想が貧困。ちなみに 「すいかの匂い」 に出てきたすいかは別においしくなさそうな、というかあれは多分おいしそうに描く必然の無いシーンだったと思う。

 先週一週間ぐらいで上記3冊を読み、亢進してきた活字欲に押されて近所の本屋へ。好きな作家以外の本に手を出す時、あてにするのは表紙とタイトルであります。そういえば、今までジャケ買いした本ではずれが殆ど無い。殆どっていうか、かのご高名な山田悠介大先生様の 「リアル鬼ごっこ」 以外一冊も無い。(あれは酷かった)(ほんと酷かった)(早よ死ね) どっかの出版社の文庫本が、一斉に 「泣ける本フェアー」 とかいう帯を着込んでいたのでその棚はパス。今日は特に惹かれるものが見当たらなかったので新地開拓には至らなかったが、小林泰三の 「脳髄工場」 という本が出ていたのでそれを購入。相変わらずグロ面白わくわくどきどきSF哲学哲学哲学していて非常に良い。表紙にはセンスが感じられないが。ちなみに、こばやしやすみって読むんだぜーこれで。(たいぞうで変換しました)

 臓腑を抉られるような、人格に影響を及ぼすほどのショックを与えるような名作を読みたいなあ。まあ全然本読んでないんだけど。誰かくれ。ちなみに今までで唯一、それほどの衝撃を受けたのは沙籐一樹の 「D-ブリッジ・テープ」 であります。あれはいい。やばい。